半分無職の日記

無職になりてえカスの日常

心にゴローちゃん

知らない町の人が集う食堂が好きだ。
ボロボロの暖簾をぶら下げたラーメン屋が好きだ。

だが残念ながらそれを嫌う人もいる。

まあ残念ではあるが正直それもそうだ。
僕も限度を超えて地元感が強いと尻込みしてしまう、その許容範囲は人それぞれだから。

何が言いたいかというとそういう店だったりその土地のご飯屋さんに行くのが趣味なので遭遇する何かが人よりも多いかもしれないという事。
今回はそんな話。

ある時、まだ見ぬお店を散策するためとある商店街を散歩していた時のこと。
ちょっとオシャレなカレー屋さんが目に入ったので入店、ソーセージカレーを頼み待っていると壮年の男性が入ってきました。

こんにちは、と店主に声をかけると店主はいつものやつでいいかい?と返します。

こういうの本当にあるんだ…いわゆるところの マスター、いつもの。です。

羨ましいと思いながらも「いつもの」が気になった僕は壮年の男性をチラ見します。

いかにも裕福でダンディなおじさまはニコニコとしながらも店主の様子を眺めて待っていました。

程なくして僕のカレーが来て、後から「いつもの」カレーがやってきます。

チキンカレーか…実に美味しそうに食べてますが特別なメニューという訳ではないそれに割とすぐに興味は自分のカレーへと移りました。

しかしその後もチラリと見るたびにその方は時にカレーを食べ、時にカウンター越しに見える店主を見てゆったりとした時間を過ごしていました。

なんと言いましょうか、信頼と安心の時間を過ごしているように感じられたのです。

無言ながら何かを伝えているようなおじさまを見て、将来地元に帰り生活するようになったらこういうのも1つ憧れるなあと思い店を後にした休日の午後です。

ではまた。